ネット誹謗中傷は犯罪!削除と通報について

ネットの誹謗中傷の意味とは

ネットの誹謗中傷の意味は曖昧で、わかりにくいところがあります。法律が絡むことなので、最終的には、司法が判断するのですが、おおよそのネットの誹謗中傷の定義は知っておいた方が良いと思いいます。ネットの誹謗中傷と認定された事例をいくつか紹介します。

ネットの誹謗中傷の事例

誹謗中傷すると名誉棄損や侮辱罪に問われます。また、プライバシーの侵害についても誹謗中傷につながりやすいので注意が必要です。内容によっては犯罪になりますので、これぐらいは良いだろうといった自分の判断をしないようにしてください。具体的な事件やニュースを上げてみますね。

根拠のない不正の告発

金属材料科学分野の研究者であって、国立大学法人E大学の総長であった原告が、被告Aを代表者とする「原告の研究不正疑惑の解消を要望する会(フォーラム)」のホームページ上において、原告が過去に発表した金属材料科学分野に関する論文にねつ造ないしは改ざんがあるとして、E大学に対し原告を告発する旨の被告ら作成の文書が掲載された結果、名誉毀損をされたとして被告に損害賠償請求を行った裁判。

引用元:裁判所の判例

この内容が事実であれば名誉棄損には当たらなかったとされています。また、この研究の不正を裏付ける証拠が不十分であったことも慰謝料100万円の支払いになりました。

ネット掲示板でのなりすまし

原告が、被告が原告になりすましてインターネット上の掲示板に第三者を罵倒するような投稿等を行ったことにより、原告の名誉権,プライバシー権,肖像権及びアイデンティティ権を侵害されたとして、被告に対して不法行為に基づき損害賠償請求を行った裁判

引用元:裁判所の判例

被告はなりすましを当初、否定したのですが、発信者特定により動かぬ証拠となりました。そして、それに対する反論がなかったことで名誉棄損と肖像権の侵害によって慰謝料60万円の支払いの支払いになりました。なりすましは、メッセージだけではなく原告の画像も使われていました。

ツイッターでの名誉棄損

原告からあたかも殺害予告を受けたかのような記事をツイッターのサイトに投稿したことは、原告に対する名誉毀損に該当するものであると主張して、被告に損害賠償請求を行った裁判。

引用元:裁判所の判例

元はと言えば、被告が原告の著作物を無断投稿(著作権侵害)をしたことに対し、原告が「全力で潰します」というツイートを無断アップロードを阻止する趣旨で言ったことは明らかです。それに対して、「殺害予告をされた」というツイートはむしろ逆に名誉棄損になり慰謝料30万円の支払いとなりました。また、無断アップロードに対する著作権侵害に対しても20万円の支払いとなりました。

ネットの誹謗中傷の意味の手引き

このようにネットの誹謗中傷は誰でも故意でなくても起こりうる問題です。また、ネットの誹謗中傷にたいしては、裁判所の判断が固まっておらず、同じことをしても罪に問われなかったり、慰謝料が大きくなったりと基準や定義ができていないのが現状です。ネット社会に法律が追い付いていないような状態なのです。どこからどこまでが誹謗中傷になるのか?という事もまだ時間がかかりそうです。

また、2ちゃんねるや知恵袋やオンラインゲームような匿名の場合であっても発信者情報の開示で個人が特定できます。インターネットに本当の匿名性はないのです。また、相手をイニシャルや源氏名、あだ名、ハンドルネームといった本名でなくても悪口やバカにした書き込みについては名誉棄損は成立します。明らかに1個人の事を言っていることと判断されれば同じように罰せられます。

インターネット上の事実無根の書き込みが発端で、いわれのない中傷電話やメールなどに苦しめられる被害が後を絶たない。法務省によると、ネット上の人権侵害は4年連続で過去最多を更新した。

引用元:日本経済新聞

そもそもネットの誹謗中傷は人権にかかわる問題であり、法務省や法務局でも啓蒙活動が行われています。自分のやっていることが実は、罪になるということを知ることが大事です。また、ネットのデータによるとネットの誹謗中傷の件数は年々増加してはいますが、誹謗中傷をするような人の割合は実に少ないとも言われれています。最近では、ラインやツイッターなどのSNSでのトラブルも多い社会問題化しています。

関連ページ:ネットの誹謗中傷の意味

ネットの誹謗中傷対策

ネットの誹謗中傷の対策は、程度によっていろいろと対処法がいろいろ変わってきます。事件性が低いとなかなか警察に相談しても対応してくれません。でも、このまま泣き寝入りする必要はありません。そこで仕返しのために報復してしまっては、同じ罪に問われてしまいますので、法の力を使いましょう。探偵に頼むより弁護士の方が早期解決します。

証拠があれば、弁護士によって裁判を起こして慰謝料を請求することもできますし、悪口や事実無根の事の書き込みを削除することもできます。以前は、実害がないので無視して見ない、気にしないのが対処法という人もいますが、放置しておくとリスクや影響がどんどん大きくなるケースが増えてきました。人によってはトラウマになったりストレスになって日常生活に支障をきたすほどの辛い状況に追い込まれてしまうこともあります。

正当な方法で悪質な書き込みをする行為には、毅然として態度で対応しましょう。ネットの誹謗中傷に強い弁護士さんも増えてきていますので、あとは勇気を出して一歩踏み出すだけです。診断書があれば、精神的苦痛で訴える事もできるのですから。もう一人で悩まないでください。

関連ページ:ネットの誹謗中傷対策方法

ネットの誹謗中傷の犯人特定

ネットの誹謗中傷の犯人は匿名だからと思って特定されないから、リアルな社会では言えないような事を平気で言うわけです。極悪な人だと思ったら、普通の主婦だったなんて事もあります。プライバシーの侵害や企業のコンプライアンス上、建前上は、簡単には個人情報を教えてはくれません。しかし、正当な理由があり、弁護士が情報開示請求をすればかなりの確率で個人情報を得る事はできます。

調べ方はそんなに難しいことではなく、誹謗中傷を行った犯人のIPアドレスというものを調べ、そのIPアドレスからプロバイダ業者に契約者の情報を出させるという事です。個人が特定できれば、ただちに色々な法的措置がとれますので、犯人に内容証明を送るなり、慰謝料を請求するなり、社会的な制裁を加える事ができます。

慰謝料はの相場はケースバイケースですが、少しずつ金額が上がってきています。法人や個人によって違いますが、一般的に法人の方が金額は大きくなります。

関連ページ:ネット誹謗中傷の特定

ネットの誹謗中傷の事例や判例

ネットの誹謗中傷の有名人の事例

スマイリーキクチ事件

ネットの誹謗中傷の事例はインターネットを探せばいくらでもあります。芸能人だと有名なのがスマイリーキクチ事件ですね。

スマイリーキクチ中傷被害事件は、お笑いタレントのスマイリーキクチ(本名・菊池聡)に対して同人が「女子高生コンクリート詰め殺人事件」(以下、殺人事件)の実行犯であるなどとする誹謗・中傷被害を長期間に渡って受けた事件である。

インターネットにおいて、1人の人間に対して誹謗・中傷をした複数の加害者が、一斉摘発された日本で初めての事件であると同時に、被害者が一般人ではなくタレントであったことなどから、全国紙やニュース番組でも大きく扱われた。

引用元:wikipedia

もちろんスマイリーキクチさんは、殺人犯ではありません。冷静になって考えればわかるのに、根拠もないデマによって犯人にさせられてネット上で拡散したのです。もともとスマイリーキクチさんに恨みがあるわけでもない第三者である影響力のない複数の一般人である個人がこれだけの事をできてしまうのだから、本当に誹謗中傷は、無視して良いものなのでしょうか。

関連ページ:ネットの誹謗中傷/スマイリーキクチ事件

「転べ」「流産しろ」元アイドル川崎希を襲ったネットの誹謗中傷

「『転べ』『流産しろ』だけにとどまらず、妊婦に対してはもちろん、人として言ってはいけないようなコメントが毎日届くようになり悩まされた」

言われなきネットの誹謗中傷に苦悩した日々を明かしたのは、元AKB48で実業家でもあるタレントの川崎希(32)さん。彼女によると、妊娠を発表した約3年前からひどくなり、「転べ」という書き込みを目にしてからは、外出の際に「押されてはいけない」と周りに人がいない場所を歩くほどの警戒ぶり。さらに新居の住所がネット掲示板に載せられるなど、ネットに書き込まれた誹謗中傷の件数は数万件にもおよんだという。

引用元:ライブドアニュース

芸能人でも当然ですが、誹謗中傷に対して名誉棄損で訴えることができます。有名人だから何を言っても我慢するという考えは古いです。アイドルに「死ね」というような殺害予告をしたり、野球選手の奥さんを「ブス」など誹謗中傷したりして訴えられたケースもありますね。

関連ページ:ネットの誹謗中傷/元アイドル川崎希さんが開示請求で個人特定、訴訟へ

ネットの誹謗中傷の逮捕事例

ネットの中傷の疑いで少年逮捕、被害者自殺

SNSに当時高校3年だった男子生徒(18)を中傷する書き込みをしたとして、滋賀県警は1月31日、名誉毀損の疑いで、東京都文京区の19歳の少年を逮捕した。

報道によると、逮捕容疑は、2015年7月から2016年9月までの間、SNSに「様々な女ユーザーに迷惑行為を行い、最終的にはそんなことをやっていないと逃げ惑っている」などと、男性を中傷する書き込みをした疑い。少年は容疑を認めているという。

引用元:弁護士ドットコムニュース

ネットで誹謗中傷するだけで逮捕されます。逮捕されるということは、刑事事件という事です。名誉棄損は、親告罪だと甘く見ているととんでもないことになります。今すぐ、誹謗中傷を辞めましょう。たかだかネットの書き込みと軽く考えている人もいるかと思いますが、ネットの向こう側では新進に支障をきたし辛い思いをしているのです。この事件の男性生徒のように自ら命を絶つ人もいる事を忘れないで欲しいです。

また、別の事件になりますが高校生が誹謗中傷を受けて、実名がネット上に拡散されて、改名を検討しているとのことです。一度拡散された情報はデジタルタトゥーとして消えません。改名を検討するまで追い込まれている人もいるのが現状です。

関連ページ:ネットの誹謗中傷で19歳逮捕/被害者の学生は自殺

堀ちえみのブログに誹謗中傷「死ね消えろ」、50代主婦が書類送検

がん闘病中のタレント、堀ちえみ(52)のブログに「死ね」「消えろ」などと誹謗中傷する言葉を何度も書き込んだとして、北海道に住む50代の主婦が6月18日に脅迫容疑で警視庁から書類送検されていたことが16日、分かった。

引用元:サンスポ

これぐらいはいいだろう・・・。芸能人だから問題ないと軽く考えていませんか?また、芸能人場合は、事務所に所属していますので、事務所の顧問弁護士が対応します。所属しているタレントがネットの誹謗中傷による風評被害で仕事がなくなってしまっては困りますからね。会社ぐるみで犯人を特定しまう。そうなったら、もう逃れることはできません。

関連ページ:堀ちえみのブログにネットの誹謗中傷「死ね消えろ」、50代主婦が書類送検

ネットの誹謗中傷の警察

ネットの誹謗中傷されても基本的には、警察は動かないと思ってください。よっぽど事件性が高く、生死にかかわるようなことでなければ、通報しても意味がなかったです。しかし、近年、ネットの誹謗中傷で警察が告発し、刑事事件になる事例も増えてきました。とは言っても事件になるのはごくわずかですから、やはり現状では弁護士に相談するのが一般的だと思います。

ネットの誹謗中傷で逮捕

ネットの誹謗中傷で逮捕される理由としては、名誉棄損罪(刑法230条)、侮辱罪(刑法231条)、信用棄損罪(刑法233条)になります。これに違反した場合は3年以下の懲役もしくは禁固または50万円以下の罰金刑という罰則になる可能性があります。ただし、名誉棄損罪は親告罪なので、被害者や企業が刑事告訴していることが前提になります。

関連ページ:ネットの誹謗中傷/警察

ネットの誹謗中傷の罪

ネットの誹謗中傷の罪は、名誉棄損罪や侮辱罪になります。刑事事件にもなりますので、れっきとした犯罪です。ただの悪口だったつもりがネットという世界中の人が見る事ができる場所に書いてしまったばかりに大変なことになります。居酒屋で誰かの悪口を言っているのとはわけが違います。ただし、名誉棄損罪や侮辱罪は親告罪なので、被害者から何らかの訴えがなければ、警察も司法も動きません。

ネットの誹謗中傷の法律

名誉毀損罪は、日本の刑法230条に規定される犯罪。人の名誉を毀損する行為を内容とする。なお、刑法上の名誉毀損罪を構成する場合に民法上の名誉毀損として不法行為になることも多い。

引用元:wikipedia

なお民事の場合は、名誉棄損行為は、不法行為になるため、被害者は、加害者に対して、財産的損害や精神的苦痛に対する損害賠償を求める事ができます。(民法709条、710条)

侮辱罪は、事実を摘示しないで、公然と人を侮辱することを内容とする犯罪である(刑法231条)

引用元:wikipedia

侮辱罪も名誉棄損罪と同じで親告罪です。被告が訴えを起こさない限り、警察も司法も動きません。

ネット上の聞き込みに対して、表現の自由を訴える人がいますが、「表現の自由は民主主義の基本となる重要な権利ではあるものの、他人の権利や国家の公益性を侵してまで行使して良いものではない。」と定められていますのでご注意を。

刑法では5年以下の懲役の場合は時効は3年と定められていますので、あまり問題を先送りせずに、ネットの誹謗中傷は早期の解決をしましょう。

 

ネットの誹謗中傷は弁護士に相談

ネットの誹謗中傷は書き込みを削除する、書き込みをした人の賠償請求するにしても早いに越したことはありません。警察の対応を待っている間にも面白がって拡散する人が必ずいます。そこで、弁護士に相談することをおすすめします。今は、相談無料の弁護士が多いですし、法テラスという駆け込み寺的な窓口もあります。

最近では、有名人、個人問わず様々な人が誹謗中傷と戦っています。そして、ニュースで報じられることも多くなってきました。今まで泣き寝入りしていた人も、明るい未来を取り戻せるのです。裁判をすると構えてしまいますが、誹謗中傷に関しては、書類を書くなどはありますが、基本は民事なので、初回のみの聞き取りであとは、すべて弁護士が代行してくれます。裁判所への必要書類の提出、法廷での裁判があっても出廷する必要はありません。

気になる弁護士費用ですが、こればかりはケースバイケースになってきます。弁護をたのむ料金は、書きこまれた誹謗中傷の内容によっても変わります。また、慰謝料も被害者が、個人か法人や飲食店などの自営業者などでも変わってきます。企業や飲食店の場合は、風評被害がありますので、その場合は、名誉棄損罪だけはなくなるケースが大きくなり、慰謝料や賠償金は個人よりかなり多くなります。

関連ページ:ネットの誹謗中傷の弁護士相談

ネットの誹謗中傷をする人の心理

ネットの誹謗中傷をするつもりがなかったのに、訴えられてしまったという人がいます。故意ではないとは言え、ネットで誹謗中傷をする人の心理や特徴のようなものは共通していると思います。多くの人が訴えらるまで、罪に全く気づかずにやっています。示談で済めばいいのですが、多くの場合、慰謝料を請求されたり、会社にバレて職を失ったします。

偏った正義感

ネットの誹謗中傷と気づかずに偏った正義感がある人が特徴の1つです。たとえ、真実であったとしても不特定多数の人が閲覧可能なネットで書き込みをするということはいかに間違った正義である事を自覚しましょう。また、書き込みをされている人のプライバシーの侵害をしていることも忘れないで欲しいです。ある種の病気というか依存症の可能性もあります。

復讐心

ネット上ではリアル社会では絶対に言わないような酷い言葉が飛び交っています。良くない事だとわかっていながら、リアル社会での相手がしたことに対する復讐心に勝てずに誹謗中傷をして後悔する人も多いです。原因は、相手にあったとしても名誉棄損をしてよい権利などないのですから。そして、最終的に損をするのは自分自身です。

嫉妬心

誹謗中傷にもっとも多いのが嫉妬心です。自分が出来ない事をやれてしまっている人やビジネスで成功して大金を手にした人や異性にもてるなど様々なケースです。正面から戦いを挑んでは勝てない事がわかっているからこそ、陰でこそこそと鬱憤を晴らしているのです。誹謗中傷は犯罪ですが、それ以前に、そのような嫉妬心をもたないようなライフスタイルを見つめなおす必要がありそうです。

関連ページ:ネットの誹謗中傷の心理

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